なぜ等級にナポレオンがあるのか
ブランデーの等級に、なぜナポレオンの名前がつけられるようになったのか?等級の中で一つだけ人物名だなんて、かなり不思議ですよね。 今でこそ「ナポレオン」というのは、ブランデーの等級を表すものということは、広く知れ渡るようになりましたが、一昔前は、「ナポレオン」というのは銘柄だと思いこんでいた人が多かったと思います。 ナポレオンクラスのブランデー、XOクラス、エクストラクラスはコニャック・アルマニャックの場合、蒸留後最低でも7年を経た原酒を使用したもののみ表示出来る、ちょっと特別な名称であり、最高級のブランデーに与えられる称号です。 そもそもナポレオンが等級になった由来は、1811年フランス皇帝ナポレオンに男の子が生まれた年まで遡ります。ナポレオンは男の子が欲しくてたまらなかったので、大喜びでした。 この年、ヨーロッパの空に彗星が現れまして、彗星は不吉な予感と思われていたので、当時の人々は恐れおののいたのですが、しかし不思議なことに、昔から彗星があらわれた年は、ブドウが豊作になる年でもあったのです。 1811年もまた例外でなく空前の豊作であり、その年つくられたブランデーを、ナポレオン・ブランデーと称して人々は絶賛するようになり、それ以来、ナポレオンという名前の等級が使われるようになったのです。